2017/06/22

昨日の話をしよう。私は大変に体調が良かった。なんでもできた。夫の仕事である家事を全て奪ってもまだ体力が余っていた。気分が最高に良かった。

が、それも16時までだった。突然の眼球上転に襲われ、頓服を飲んだら立っていることもままならないほどに疲弊してしまった。それでもやりたいことがあった。しかし夫に無理やり寝付かされてしまい、そのまま翌晩の2時半まで寝ていた。ようやく目を覚ました私はとりあえず風呂に入り、夫が買ってきてくれたケーキを食べた。そしてまた朝まで眠った。

体調はどうですか?と揺すりながら声をかけてくる夫に、バッドコンディションすぎる。と言いながら起床した。なぜなら目覚めて最初にみたもの、天井。それに巨大なムカデが大量に這っているのが見えたからだ。もちろんこのムカデは実在しない。トイレの壁にはみっちり羽アリが蠢いていたし、朝食の上にはバッタが鎮座していた。もちろんこれらも実在しないものである。

私の世界がとことん幻に支配されていく。なんとか支度して出勤しようと家を出れば、床が一瞬にして液体となりこける。まるで水風船を敷き詰めた上を歩いているようだ。

なんとか出勤してタイムカードを押した。業務の引き継ぎ願いを確認するべく振り返れば、景色一面に引き継ぎ願いが大量に貼られており、どれが本当の引き継ぎ願いか分からなかった。一度視線を外して振り向き直すと、そこには4枚に分かれた引き継ぎ願いが置かれていた。

視線を外す、ということを思いつくまでに大変時間を使ってしまったので、慌てて開店支度の業務に取り掛かった。

今日の店は大変に騒がしい。西野カナがかかっている店内に子供の泣き声がそこら中からする。このピアスはイケてるだのダサいだの、ネイルパーツがこの値段なのはマジで買いだからとか、500円しない商品で討論が行われている。

でもこれは幻聴だ。なぜならまだこの店は開店していないし、BGMもかけていないから。